失業の認定における求職活動実績となるもの
許可・届出のある事業者等(職業紹介事業者、労働者派遣事業者、地方公共団体)が実施するもの
求職申込み、職業相談、職業紹介、求職活動方法等を指導するセミナー
東京労働局『雇用保険受給資格者のしおり』には、派遣の求職活動実績について上のように記述されています。派遣の求職活動は次のように読みかえできます。
求職申込み → 派遣会社に行って派遣登録し、カウンセリングを受けた
職業相談 → 希望条件や就業条件について話し合った
職業紹介 → 具体的な派遣先の提示があり、それに応じて話し合った
求職活動実績に利用しやすい派遣会社
- マイナビキャリレーション:20代女性の事務・オフィスワーク希望者向け。昇給・ボーナスあり。無期雇用派遣が強み。
- リクルート ITスタッフィング:HTML・JS・PSなどのウェブ系、スクリプト言語の経験者向け。月収40万以上の案件多数。
「求職活動方法等を指導するセミナー」も求職活動実績になりますが、派遣会社がセミナーを実施しているケースは少ないです。派遣と同時に正社員希望の就職活動をしているなら、転職サイトでセミナーを受講する方法が求職活動実績に利用しやすいでしょう。
目次
派遣エントリーは実績にならない
- 派遣会社のホームページで利用者情報を入力しただけ
- ウェブで公開されている派遣案件のエントリーボタンを押しただけ
派遣会社に利用者情報を入力しただけ、派遣案件のエントリーボタンを押しただけでは求職活動実績にはなりません。
派遣会社がホームページで公開している派遣案件のエントリーボタンは、「派遣登録の入り口」になっているだけ。派遣会社のホームページで利用者情報を入力したり、エントリーボタンを押すことは応募にはあたらず、派遣案件の提示をお願いするきっかけに過ぎない。というわけです。
派遣は求人応募にあたらない
派遣案件のエントリーボタンを押すことは、求人への応募ではありません。(求人への応募とは、求職者が直接雇用契約を結ぶ企業に応募することです。)
派遣の場合は、派遣会社が求職者に案件を提示して、合意すれば派遣会社が派遣先企業と交渉します。そのため、求職者が派遣先企業に応募したことにならないということです。
派遣は職業紹介にあたらない
派遣の場合は、求職者と派遣会社が雇用契約を結びます。求職者と派遣先企業は雇用契約を結びません。そのため、派遣案件の提示は職業紹介にあたりません。
派遣登録から実績にするには
登録に際して希望条件面等について話し合う場合、具体的な派遣先の提示があって応じる場合など、労働者派遣事業者との間でやりとりがあれば求職活動実績になります。
東京労働局『雇用保険受給資格者のしおり』
派遣登録から実績にするには、次のような求職活動をする必要があります。
- 派遣会社に行って派遣登録し、カウンセリングを受ける。
- 派遣会社と希望条件・就業条件について話し合う。
- 具体的な派遣先を提示されたときに、それに応じて話し合う。
求職活動に利用しやすい派遣会社
マイナビキャリレーション
出典:マイナビキャリレーション
一般的な派遣 | 無期雇用派遣 | |
---|---|---|
給与形態 | 時給 | 月給 |
昇給制度 | なし | あり |
ボーナス | なし | あり |
契約期間 | 有期 | 無期 |
マイナビキャリレーションは事務・オフィスワークに特化した20代の女性限定。無期雇用契約が強みの派遣会社です。
一般事務、営業事務、総務事務、人事事務、貿易事務、医療事務などオフィスワークの派遣就業を希望する20代女性におすすめです。
事務未経験でも研修制度(ビジネスマナー・Wordスキル・Excelスキルなど)を利用できます。派遣先は主に、首都圏・東海・関西・福岡の都市圏。社会保険完備なので安心です。
リクルート ITスタッフィング
リクルート ITスタッフィングは、HTML・Photoshop・JavaScriptなどのウェブ系スキル、Java・PHP・Pythonなどのプログラミングスキルを持っている人の派遣サービスです。
Microsoft、KDDI、CyberAgent、DeNA、GREEなどの大手IT企業で働ける機会が実現します。
「自分の時間を大切にしたい。」「正社員より多く稼ぎたい。」という働き方を希望するウェブ・ITエンジニアにおすすめです。社会保険完備なのも安心です。
失業認定申告書の書き方
- 求職活動の方法:(ウ)
- 応募日:派遣会社に行って派遣登録した日
- 利用した機関の名称:派遣会社の名称
- 求職活動の内容:派遣会社と就業相談した一連の活動
派遣での求職活動実績は、失業認定申告書3-(1)(ウ)に記入します。「派遣元事業主による派遣就業相談等」と記述されているとおりです。つまり、派遣会社と相談や話し合いが求職活動になります。
派遣会社に登録→案件提示→面談の一連の活動は、1回の求職活動とみなされます。
別の求職活動としてみなされるのは次のようなケースです。
- 利用中の派遣会社から、別の派遣案件を提示されて派遣就業相談をした。
- 別の派遣会社に派遣登録して派遣就業相談をした
派遣のエントリーより確実な求職活動
派遣案件のエントリーボタンを押しただけでは求職活動として不十分で、求人応募の実績にもできません。派遣希望の転職活動は、失業保険の求職活動実績においてはやや実績にしづらいと言えます。
失業手当を受給するために求職活動実績をつくるなら、転職サイトでセミナーを受講する方法が簡便です。
セミナーを実施している転職サイトに利用登録(無料)して、セミナー情報ページから申込みすれば数日で受講でき、1回のセミナー受講が求職活動実績1回分になります。
まとめ
- 派遣会社の公開案件にエントリーしたあと、派遣就業相談をした場合は求職活動実績になる。
- 具体的な派遣先の提示があり、それに応えるかたちでやりとりをした場合は求職活動実績になる。
- 派遣会社のホームページで利用者情報を入力しただけ、または公開されている派遣案件のエントリーボタンを押しただけでは、求職活動実績にはならない。
- 派遣のエントリーを求職活動実績にするには、エントリーしたあとに派遣会社と希望条件や派遣先について話し合う必要がある。
- 派遣のエントリーを求職活動実績として申告する場合は、派遣会社と派遣就業相談を行ったことを失業認定申告書に記入する。
- 派遣と同時に正社員希望の就職活動をしているなら、転職サイトでセミナーを受講する方法が求職活動実績に利用しやすい。